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受動喫煙訴訟(2004年8月1日)

すでに東京地裁で江戸川区に対して5万円の支払い命令が出ていた判決に対し、7月26日同区は控訴しないことを表明した。これにより、江戸川区の敗訴が確定した。

「5万円という小額な慰謝料で何がそんなに大騒ぎ?」という見方も多いと思いますが、この背景には以下のポイントがあります。

  1. 判決内容として区役所が分煙などの対策を怠ったことで受けた苦痛に対して安全配慮義務違反を認定したこと
  2. 原告の1996年という「健康増進法」施行(2003年5月)前の状態での苦痛を認定したこと

です。健康増進法では「多数のものが利用する施設を管理するものは受動喫煙を防止するために必要な措置をとること」が明文化されましたが、この判決は施設内での分煙を完全実施しない事業者に対して今後は更に厳しい内容になるということを暗示しています。

 

たとえば受動喫煙がもとで肺がんなどの病気になったことが明らかになったような場合とか、それがもとで死亡した場合に遺族は受動喫煙を放置していた事業主に対して賠償請求をするようになるでしょう。その根拠が健康増進法とならんで民法415条(債務不履行責任)の労働契約上の安全配慮義務違反です。

その賠償金額は故人の逸失利益、慰謝料などを元に算出されますので数千万円から数億円になることは想像に難くありません。

受動喫煙対策を完全実施していない事業所はまだまだ多いのが実態ですが、時代は明らかに職場環境の改善をしないところは大きなリスクの潜在化が進んでいると言えます。

 


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